佐藤鉄太郎と秋山真之

~ 海主陸従 ~

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海主陸従

先の「孫子の兵法」でも述べましたが、佐藤は研究の成果として、「帝國国防史論」を山本権兵衛海軍大臣に提出しています。

わが艦隊を海外に出兵させて戦うためには、先立って必ず海上を制圧できる海軍を備えなければならないし、敵の日本上陸を防ぐためにも同じように海上を制圧し、輸送することを不可能にする必要がある。

佐藤鉄太郎『帝國国防史論』より

として、国防の三線を、「第一線は海上、第二線は海岸、第三線は内陸部」とわけ、次のように結論づけています。

一、帝國の国防の永遠に遵守するべき方針を確立し、軍事を論議する者がそこへ帰着するようによく心得させておかねばならない。

二、帝國の国防は自主防衛に徹し、帝國の威厳と富と利益を確保し、平和を維持することを目的とする。

三、帝國の国防は前条の目的を貫くため、左記の要件を遂行するのに必要な軍備があってこそ実行できる。
 イ、帝國およびその領土を確保し、敵を一歩も国内にいれないこと。
 ロ、帝國と領土間の交通機関と海上における諸事業を保護すること。
 ハ、戦争や事変が起きたときは、できるだけすみやかに平和を回復し、勝利の成果を確保   すること。

四、帝國の国防は前条の目的を達成するため、制海権を握るための軍備を第一に重要視し、列国の軍備を考慮して基準をもうけ、それが完全にととのうように努力すべし。(以下省略)

これは一種の専守防衛論であり、陸軍よりも海軍を重んじる海主陸従論でありました。これには当然、陸軍は猛反発しますが、決着がつかないうちに日露戦争が勃発します。

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